やりがいの最大化

考え方

出光興産は、全ての従業員がやりがい・働きがいを持って、活き活きと働くことができる、より良い会社の共創を目指し、インナーコミュニケーションの活性化を図っています。従業員一人ひとりの成長とやりがい向上のためには、自由闊達な対話ができる安心・安全な場をつくり、良好な社内コミュニケーションを促進するとともに、全社・組織目標の十分な理解浸透などが基盤となると考えます。
そのような企業風土を醸成し、従業員エンゲージメントを高めるため、社員と組織の状況を年1回定量的・継続的に把握し、課題を抽出し施策につなげる「やりがい」調査アンケート、社員と経営層が全社的な課題などに関して直接対話・意見交換・提案を行う「Nextフォーラム」、経営の状況について経営層が直接説明する「タウンホールミーティング」など、様々な施策を展開しています。

●職場風土改善・やりがい向上の取り組み

職場風土改善・やりがい向上の取り組み
職場風土改善・やりがい向上の取り組み
職場風土改善・やりがい向上の取り組み

取り組み

「やりがい」調査アンケート

人の成長・やりがいの最大化 を重視している当社では、従業員の「やりがい・相互信頼・一体感」を定量的・継続的に分析し、組織の状態を把握することを目的に、「やりがい」調査アンケートを年に1回実施しています。調査結果は経営層および調査に参加した全従業員にフィードバックし、結果の詳細分析および具体的なアクションプランの策定・実行につなげ、その取り組み成果を翌年の調査で確認するというPDCAサイクルを回しています。

●2023年度「やりがい」調査アンケートの概要

実施時期
2023年7月下旬~8月上旬
対象
当社および国内外関係会社(29社)の計11,522名
回答率
96.1%
2023年度の特徴
指標とする“やりがいスコア”は改善が見られ、課題であった属性間(特に性別、年代)のスコア差が全体的に縮まりました。
属性ごとにきめ細かく施策を展開してきたことが功を奏したと考えており、特に製油所・事業所に多く所属する若手(20~30代)のスコアが大きく改善しました。
また、DE&I推進委員会の取り組みや、個々の成長を支援するためのキャリア関連施策を講じた成果と考えています。今後も経営層と従業員との対話の中で本質課題を見極め、適切なアクションにつなげていきます。

●やりがいスコア(性別・年代別)

やりがいスコア(性別)

性別

やりがいスコア(年代別)

年代別

やりがいの最大化に向けて

●当社が重視する6つの課題項目

当社が重視する6つの課題項目

当社が特に重視する6つの課題項目の2019年度以降5年間のスコア推移が右図です。2019年度は出光興産と昭和シェル石油が経営統合し、新たなスタートを切った年です。各項目とも全体的に改善していますが、特に「DE&I」の改善幅が大きくなっています。
“やりがいスコア”は「企業理念・戦略方針」、「成長機会」および「DE&I」との相関が高いことを確認しています。“やりがいスコア”との相関を踏まえ、かつ一般産業界と比して劣後している課題項目に対して集中的にアプローチすることが従業員の更なるやりがい向上につながっていくものと考えます。

経営層と従業員との対話

Nextフォーラムの取り組み

2023年10月開催の様子

2023年10月開催の様子

「Nextフォーラム」は、より良い会社の共創を目指して、社員と経営層が全社的な課題などに対し直接対話・意見交換・提案を行う場です。年2回開催し、各部室から選任されたフォーラム委員(全47部室より総勢約100名)が職場の生の声を集約して、経営層と直接対話します。2022年度は9月、翌2月に開催しました。
Nextフォーラムなどの場を通じ経営層と対話を重ね、具体的アクションを実行・展開することで、フォーラム委員の当事者意識を醸成し、さらには社員の変化実感につなげていきます。2023年度は2022年度に抽出した全社課題に対するアクションの実行・実装フェーズへ移行すべく、経営層に対してより具体的な提言となるようフォーラム委員への情報提供やスキルアップ向上の機会をさらに拡充してまいります。そうすることで委員の経営への参画意識や成長実感・やりがいを高め、人財戦略と連動した活動にしていきます。
Nextフォーラムでの対話から、全社課題の改善につながる数多くのアクションが行われ、社員の声が全社活動に反映・展開されています。会社の方針や経営層の思いを知る機会としての「タウンホールミーティング」、部門間コミュケーションを活性化する「部室長・次長・課長ワークショップ」、キャリア形成に必要な情報や支援の拡充、部室長のキャリアレポート公開など、複数の施策を実行しました。
今後も全社員が当社で働くことで成長と自己実現ができ、やりがいと誇りを常に感じている状態を実現していきます。

タウンホールミーティング

ミニタウンホールミーティング(事業部開催)の様子

ミニタウンホールミーティング(事業部開催)

会社の方針や経営層の思いを知る従業員と経営層との対話の機会として「タウンホールミーティング」を開催しています。
ミーティングでは事前に従業員から寄せられた質問に経営層から回答するとともに、オンラインチャットでも質問に回答します。
年2回のタウンホールミーティングに加え、決算説明や管掌役員と事業部の従業員が直接対話するミニタウンホールミーティングも開催しています。

人事諸施策に関する社員との意見交換

当社グループは、国内外の各地域における労働関連法令の順守に努めるとともに、全ての従業員が安心して仕事に注力できる職場環境づくりを進めています。労働基準法に基づき、従業員代表が労使協定および就業規則の制定・改定に伴う意見書の作成などを行います。人事諸施策の変更に関する周知は、社員向け説明会などの場で行っています。
既存の制度について任意回答の社員アンケートなどで意見を募り、社内ポータルやメールなどによりその結果を共有するとともに、タウンホールミーティグなどで同テーマを議題にするなど会社と社員の対話の機会を設けています。
当社の労働組合であるFTOE(Forward Together with Our Energy)との間では、定期的に労使協議を行っています。これらの取り組みを通して、人事諸施策の内容や賃金水準、労働条件や福利厚生について、納得性・共感性の高い施策の展開を目指しています。
また今後の人事制度設計にあたり従業員へパブリックコメントを募集して、検討しています。

企業風土醸成の推進

Activity Based Working(ABW)の推進

大手町オフィス改善PJの様子

大手町オフィス改善PJ

当社は、いかなる環境変化にもスピーディかつフレキシブルに対応し事業目的を果たしていきます。その原動力である従業員一人ひとりの生産性・働きがい・創造性を高め、新たな価値創造に挑戦するため、Activity Based Working (ABW)を進めています。ABWとは、「いつでも・どこでも・誰とでも」、時間・場所にとらわれず、従業員が自らの業務に最適な働き方を自律的に選択できることであり、当社はその環境を整備しています。
2020年12月に大手町本社へ移転して以降、社員の生産性向上を目指し、ABWを推進してきました。毎年アンケートにより社員の声を集め、オフィスに反映しています。2023年度は大手町オフィス改善PJを発足させ、オフィスの改善体制を強化しています。2023年7月にはオフィスの各スペースに活用方法を記したガイドラインを設置し、誰もが各スペースを有効に活用できるようにしました。その他、転入者向けにオフィスガイダンス実施や活用頻度の低いスペースの変更など 、社員がより働きやすい環境を目指して日々対応しています。本社のみならず、各事業所など でもABWの推進を行っています。