2019年度は、旧昭和シェル石油と出光興産の業務が併存する部室の業務一本化に取り組むのと並行して、全部室にてデジタル化を含めた新しい働き方を創り出すことにも注力してきました。全社的な成果として、デジタル技術活用による契約書管理のシステム化、承認申請ワークフローのシステム化、などを実施したほか、部室別案件として部門内業務フローの整流化、不要な会議の廃止、会議の頻度削減などに取り組みました。また、これらの進捗状況などについて社内ポータルサイトでの情報発信、動画による理解浸透も図りました。
2020年度には、活動範囲を本社地区から、全国の支店・製油所・事業所にも拡大しました。その結果2020年度末において、業務時間を2018年度対比10%以上削減するという目標を達成しました。
「DTKポータルサイト」をイントラネットに開設し、DTKプロジェクト(DTK-PJ)への認知・理解・共感・主体化・行動変容につながるコンテンツを発信しました。2021年2月時点でPV数は約244,000回、ユニーク閲覧者は約9,200名でした。また本プロジェクトに関わるメンバー間の双方向コミュニケーションとして、Microsoft社のTeamsを活用した「DTK-PJコミュニティ」を開設し社内のネットワーキングを図りました。(2021年2月時点コミュニティ参加者は746名)
生産性と働きがいの向上に必要な課題解決の相談窓口「よろず相談」を開設しました。「よろず相談」で受け付けた内容は、課題に応じて適切なエキスパート(コーポレート部門や外部コンサルタント)と連携し、相談者の不安や悩みが解消されるまでサポートを行っています。(2021年2月時点相談件数、延べ200件以上)
DTKプロジェクトを推進する各部室関係者を対象とした、変革を進めるために有用な知見・手法の勉強会とワークショップを開催しました。勉強会は「知る・理解する」ことを目的とし、ワークショップは知見・手法を「使える」ようになることを目的として開催しました。勉強会・ワークショップの開催数は累計48回、参加者数は延べ1,600名に達しました。
約2年に及ぶDTKプロジェクトを通して得られた知見や学びをまとめ「DTKガイドブック」として発刊しました。新たに業務改革活動を行おうとする際に、何をしたらよいか、何に注意すればいいのか、役立つ内容を、できるだけ分かりやすく記載しました。
今後もBPR(現状の業務の見直しと新たなプロセスの構築)などを実践し、「Open・Flat・Agileな企業風土醸成」を推進します。
DTKプロジェクト本格的始動にあたり、木藤社長、亀岡副会長、部室リーダーが出席したキックオフミーティングを行いました。木藤社長は、経営統合のさらなる深化の必要性や、プロジェクトに対する強い期待を述べるとともに、「マネジメントチームとしてプロジェクトを必ずやり遂げる」と強い決意を表明しました。また各部室代表者からは、活動への意気込みに加え、融合の方針だけでなく現場で試行錯誤されている課題も提起され、改善ポテンシャルの大きさを実感していました。最後に亀岡副会長からは、「当社の統合に社会やお客様が当社の統合にどれだけ期待しているのか思いを馳せよう。統合のクオリティを上げるここからが本当の勝負であり、社員全員がその主役である」と激励を送りました。
ワークショップ前半では相互理解の必要性を理解する実習を実施し、後半のチーム討議では、選任リーダーから部門や職責を横断した取り組みの必要性、上下を巻き込んださらなる一体感の醸成など、実際にプロジェクト活動を進めていく上での期待や懸念を共有しました。その上で全社員がやりがいとワクワク感を持ってDTKプロジェクトを前向きに進められるよう社員に丁寧な説明を心掛けることや、トップだけでなくミドル・ボトムの双方から意見を言い合うコミュニケーションの場となる職場環境づくりをするなど、本チームのあり方や役割について討議をしました。また討議の結果、「プロジェクトを通じ全社最適な視点で垣根を越えて改革を実現する」ことをチームのミッションと定めました。
参加対象を全部室に広げ、DTKプロジェクトを実施する為のマインドセット・チームビルディングを行いました。各部室でDTKプロジェクトを推進していく上で、コンテント(何をするのか)とプロセス(その時の気持ち(心)はどうなのか)の両面を意識し進めていく事の重要性を理解するセクションなど実習や討議を交えながら行う様々なワークショップを実施しました。研修の多くは討議に費やされ、最後には全員で「One Teamで働きがい向上と価値創造のスパイラルを回すスターターになること!」というチームミッションと行動ガイドラインを定めました。
今後は各部室からメンバーを選定し、「部室選任メンバー向けのワークショップ」など、活動を展開していきます。
DTKプロジェクトの各部の取り組みは企業内でのストーリーやノウハウを公開するプラットフォームTalentBookに掲載されています。