当社グループは、経済と環境が調和した持続的発展が可能な社会の構築に貢献するために、エネルギー使用の効率化などをはじめとした事業活動による環境負荷の低減に取り組んでいます。
経営資源を適切に配分・活用し、気候変動などの環境問題を解決するための先進的な取り組みの積極的な推進と、全従業員に対し適切な教育や啓発活動を行うことによる環境意識向上を図り、地球環境の保全に努めています。
全ての事業において地球規模および地域の環境保全を重要かつ優先すべき価値判断の基準とする方針を定めて、事業活動を遂行しています。
当社グループは、従来、「安全・衛生・環境」を経営の基盤と位置付けており、これらの確保・保全の取り組みを推進する「安全環境本部」を設置しています。安全環境本部は、安全環境本部長、安全環境副本部長、関係する部室長および主要関係会社の社長ならびに、その他安全環境本部長が指名する者と事務局で構成されています。代表取締役社長から委任を受けた保安・環境担当役員(取締役)が本部長を務め、安全衛生環境に関わる最高責任者として本部を統括し安全環境・品質保証部が事務局を務めています。
本部の役割は、安全衛生環境に関わる中期計画や年度基本方針・重点課題の決定、監査などを通じた実績の把握・評価、環境マネジメントシステムの維持・見直し・改善ならびに各部室・主要関係会社に対する継続的改善に必要な経営資源の確保の指示などです。原則として年1回、12月に開催する安全環境本部会議において、当社グループの次年度基本方針などを決定します。
上記の中期計画や年度基本方針・重点課題の決定に当たっては、事務局が前年度までの振り返りや安全衛生環境を巡る社会情勢への配慮などを踏まえて原案を作成します。この原案を各部室・主要関係会社の課長職をメンバーとする安全環境担当役職会議で審議し、本部会議で承認します。その後、本部長により決裁され、最終的に経営委員会へ報告する仕組みとなっており、経営委員会の指示・意見を反映する場合は、本部長が再度決裁します。
なお、取締役会は業務執行側からの報告を受け、気候変動を含む環境課題について監督を行います。
当社グループの環境マネジメントシステムは、下図記載のように、安全環境本部を軸としたグループ全体の大きなPDCAサイクルと、各事業部門のPDCAサイクルを組み合わせた形で運用しています。
安全環境本部で全社の環境中期計画を策定し、それを年度基本方針・重点課題に落とし込み、その方針に基づいて、各事業部門において行動計画を策定します。
各事業部は、行動計画に基づき事業活動を遂行し、定期的にそれら活動の評価・レビューを行うことで改善点を洗い出し、次年度の行動計画につなげるというPDCAサイクルを回しています。安全環境本部事務局においても、グループ全体の環境マネジメントシステムの運用に関して、各年で評価・レビューを行い、必要な改善点については、事業部のレビューと同じタイミングで安全環境本部会議にて共有し、継続的な改善に結び付けています。なお、当社グループ内の事業部門、関係会社では、計30件(国内17件、海外13件)のISO14001の認証を取得しています。(2023年6月末時点)
各部室・主要関係会社の活動を確認・促進させるため、当社の製油所・事業所においては、事務局が安全環境監査を年1回実施しています。他拠点については、事業所の安全環境リスク、安全環境管理の状況を考慮して頻度を決定し、安全環境監査を実施しています。監査により安全環境上の改善点が見つかった場合には、事務局は1件ごとに対応計画決定からその完了までをフォローしています。また、安全環境本部長や副本部長は毎年現場に出向いて行う安全環境指導・安全環境巡回を実施しています。
2022年の環境異常の発生は、当社グループ事業所で発生した以下2件でした。なお、環境事故には分類されない軽微な案件に関しても捕捉し、原因を追究して再発を防止し、より確実な環境保全に努めています。
安全環境本部体制の下、グループ全体を対象とした環境教育を実施しています。また環境省の推進する環境月間に合わせて独自の「環境月間」を設定し、環境保全の啓発活動を行っています。
年度 | 2023 ※2023年7月時点 | 2022 | 2021 | 2020 |
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啓発 | 「サーキュラーエコノミー」について知ろう | 「生物多様性」について知ろう | 「カーボンニュートラル」について知ろう | 「気候変動」について知ろう |
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活動 |
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環境講演会(カーボンニュートラルとは) | 東京湾環境一斉調査 |
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研修 | 環境管理能力向上研修(2023年7月実施:102名、11月にも実施予定) | 環境管理能力向上研修(283名) | 環境管理能力向上研修(167名、延べ835時間) | 環境管理能力向上研修(265名) |
日付 | 実施団体 | 場所 | 参加者数 | 備考 |
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2020年 12月 |
出光プランテック愛知 | 新舞子海岸(愛知県) | 約100名(愛知製油所(現:愛知事業所)、出光リテール販売、協力会社の方々も含む) | 2010年から実施 |
2019年 12月 |
徳山事業所 | 周南市内(山口県) | 64名 | 周南市の一斉清掃に参加 |
2019年 8月 |
出光ルブベトナム | ハロン湾(ベトナム) | 267名(社員、ハロン市青年組合ボランティアの方々) | 2014年に続いて2度目 |
2019年 8月 |
中国支店 | 平和記念公園(広島県) | 約60名(社員、広島出光会の方々) | 広島市主催の一斉清掃に参加 |
2019年 6月 |
愛知製油所(現:愛知事業所) | 新舞子海岸(愛知県) | 27名 | 環境勉強会として実施 |
2019年 4月 |
ソーラーフロンティア 国富工場(現:国富事業所) | 青島(宮崎県) | 100~200名(社員とその家族) | 国富法華嶽公園(宮崎県)でシャクナゲの芽かきも実施 |
2020年12月 新舞子海岸(愛知県)での清掃
2019年8月 ハロン湾(ベトナム)での清掃活動