Conservation of Water Resources

水資源保全

水資源利用に関する考え方

水リスクについては、グループ全社のリスクマネジメント体制において、事業を取り巻く外部環境の変化によるリスクや自然災害・事故などによるリスク、気候変動・環境規制に関するリスクの一部として管理されています。
環境においては「環境保全の方針」のもとで汚染防止、資源の有効利用、生物多様性の維持などの観点から国や自治体の定める基準を下回るよう目標を定め排水処理を行うことなどを環境マネジメントシステムに組み入れて実践しています。
特に水資源利用については地球規模での把握に努め、世界資源研究所(WRI)AQUEDUCT情報を参考に、事業拠点の水ストレス地域の確認を行っています。
国内に拠点を置く6つの事業所・製油所は、水ストレス高地域ではありませんが、グループ全体に占める取水量比率は98%以上となっています。このように水の取り扱いの殆どが国内であることから、まずは国内における資源の効率的な利用目的から、水資源の循環利用を通じて水使用量の削減をおこなっています。また、一時的な降水量の低下により、ダム貯水量基準以下となった場合は、渇水リスクを回避するため、自治体からの要請により、取水制限措置を行う仕組みとなっています。
一方で、日本は地形が急峻であり、降り注いだ雨が一挙に河川に流れ込んでいくため、降雨量の増加による洪水リスクが増加します。近年は気象の影響が増大しており、台風通過の際に、洪水被害が発生する頻度が高くなってきています。
このように、事業の本拠地である日本においては、様々な水に関連した課題を有しており、洪水のリスクが高く、気候変動により今後の被害が拡大も想定されるため、関連インフラ設備の強靭化を進めています。これら対策を行い、持続的な水ストレスを抑える事により、安定した水資源の利用を行っています。
当社は、日本以外の必ずしも水資源が潤沢ではない国や地域においても、事業を展開しています。世界における水資源の問題は深刻化しており、20億人以上の人類が安全な飲み水を得ることができない状況にあると言われています。このような現状を認識し、海外に目を向けた取り組みも開始しました。
現時点では、水ストレス高地域での事業展開は無いものの、水という貴重な資源を最大有効活用をするため、最大使用地域である日本において、使用量低減の取り組みを進めています。

当社主要事業拠点 水ストレスマップ
図
  • ※2020年7月現在 WRI Aqueduct 評価より
  • ※対象範囲:出光グループ「本体」「連結」事業活動拠点とする。
出光興産, 株式会社ディ・エフ・エフ

製油所・事業所における水の循環利用の強化

製油所は当社グループの事業活動の中でも大量の水を使用する拠点であるため、排水基準を守るだけではなく製油所における水使用量削減に取り組んでいます。製油所では石油精製の過程で、プロセス流体の冷却用に一定量の水(海水・淡水)が必要です。冷却用に使用した淡水(温水)は、空冷式の冷却器に循環させ冷却することにより、再度、プロセス流体の冷却水として使用することで、環境への負荷低減に努めています。
水を使用する事業者として、これからもより一層の水資源のリサイクルに努めていきます。

工業用水のリサイクル
  単位 2020年度
工業用水 取水量 千t 82,074
リサイクル率 % 94
  • ※1 集計対象:出光興産および連結子会社
  • ※2 水リサイクル率は「工業用水」のみを対象としています。(①工業用水取水量: 82,074千t ②工業用水利用量: 1,366,526千t ③工業用水リサイクル量: 1,284,452千tより、水リサイクル率=③/②)②=①+③である。
出光興産, 株式会社ディ・エフ・エフ

他社と協働した水使用量の削減

愛知製油所では、コンビナート内連携による冷水の融通による水使用量の削減を行っています。これは、石油コンビナート高度統合運営技術研究組合(RING)の支援を受けた取り組みであり、隣接する知多エル・エヌ・ジー(株)のLNG気化器から排出される冷水をプロセス冷却水として有効活用することで、知多地区全体での取水量の削減に貢献しています。

コンビナート内連携による冷水の融通
図
出光興産, 株式会社ディ・エフ・エフ