Personnel Systems

人事諸制度

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出光興産, 株式会社ディ・エフ・エフ

人事制度

2020年度から新たな基幹人事制度(等級制度、育成・評価制度、報酬制度)を導入しました。2019年度からの制度説明会にて理解浸透を図り、加えて2020年度には、等級制度および育成・評価制度をわかりやすく解説した動画を社内ポータルサイトへアップロードし、人事制度の理解へのフォローアップを実施しました。
新しい育成・評価制度は、社員一人ひとりが評価の意味合いを感じられ、継続的な成長につながるよう設計しています。姿勢・職務遂行を評価する「能力評価」と、成果・貢献を評価する「目標達成評価」から成っており、上司との面談にて、目標設定や達成度、伸長能力などについて確認します。評価結果は、次の成長に結び付けるとともに、報酬(給与・賞与)や人員配置・異動に反映させています。評価は年1回実施、期中には中間面談を実施し、上司と相互に達成度の状況確認をする機会を設けています。
また報酬制度は、安心感、納得感を持って働くことができる制度として設計しています。社員の給与体系は、各自のライフスタイルや価値観を尊重しつつ、その家族の幸せも大事にするという考えから、発揮能力に対して安定的に支給する基本給と、前年度の業績や貢献に対する賞与(目標達成評価)、各種手当で構成しています。

人材育成に向けた制度の全体像
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複線型の等級制度

等級は発揮能力の違いに基づき、M・E職の各4段階とG職の6段階で構成しています。

役職者
M(マネジメント)職
  • 組織のビジョン・方向性の提示
  • 人や組織力を生かした価値創出・課題形成のリード
  • 部下の育成・評価等を通じた活躍推進
E(エキスパート)職
  • 専門性の深化と発揮を通じた価値創出・課題解決
  • 専門知識・スキルの伝承・共有
担当職
G(ジェネラル)職
  • 企画・判断・定型業務の自律的遂行
  • メンバーの動機付け・成長支援
  • 役職者の職務遂行補助
出光興産, 株式会社ディ・エフ・エフ

適材適所な人員配置・異動

当社では、現在の職務・職場の満足度やキャリア計画、身上事項などを記入した「将来計画シート」を基に、年1回社員と上司が面談し、社員の希望や考えを共有します。そのうえで社員一人ひとりの育成の方向性を人事部が把握します。

加えて、当社は2030年ビジョン「責任ある変革者」を掲げ、エネルギーと素材の安定供給という使命を果たしつつ、カーボンニュートラルへの対応を成長機会と捉え、「事業構造改革」を推し進めています。

「社員一人ひとりの育成の方向性」に加え「事業構造改革の実現」に向けた最適な人員配置を行っています。

行動指針の体現に向けた成長サイクル
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キャリアチャレンジ

キャリアチャレンジ制度は、人財を求める部署が社内で募集し、社員が自発的に応募することで、異動につながる制度です。自身の強み・弱みおよびライフキャリアプランを見つめ直す機会として、自律的キャリア形成を促すとともに、やりがいの向上を図ることを目指しています。

本制度は2020年度よりスタートし、2022年度は約100件の募集を行いました。今後、さらに分野・職種を拡大し、部門を超えた人財交流の活性化を促進し、多様性に富んだイノベーションを起こす組織づくりに取り組んでいきます。

自己都合退職者の再雇用

キャリア採用のスキームを通じて、一度自社を退社した方を再度社員として迎えています。再入社後は、異なる業界・企業で活躍した経験・スキルの提供を通じて、多様性に富んだ組織の構築に貢献いただいています。

出光興産, 株式会社ディ・エフ・エフ

多様で柔軟な働き方の推進

多様な社員が働きやすい環境づくりとともに、通勤負荷の緩和にもつながるテレワーク勤務制度やフレックスタイム勤務制度、サテライトオフィスなどを整備しています。

2020年度にコロナ禍の緊急時対応として始めた就労時間フレキシビリティ拡大を2021年4月からは制度化し、より柔軟な就労環境を整えることができました。引き続きDXを活用した新しい働き方の推進のため、オンライン(コミュニケーション、会議)のガイドラインを制定し、社員が柔軟に勤務できる体制を整えています。

有給休暇取得推進・労働時間削減に向けた取り組み

労働時間管理については、勤務管理システムにて役職者を含む社員の勤務実態を適切に把握するとともに、労働時間に対する意識付けを継続的に実施し、生産性向上につなげることを目指しています。2021年度は、時間外勤務平均時間数が増加しましたが、有給休暇取得を推奨し取得率が前年対比5.8%向上しました。

引き続き職場風土改善・やりがい向上を軸として、業務の効率化・生産性向上に向けて取り組むとともに、QoL(Quality of Life)向上を目指しています。

主な年次有給休暇取得推奨の取り組み
  • 人事担当役職者への休暇取得推進・労働時間削減の周知と依頼
  • 部門別の取得率の開示
  • 夏休み等のタイミングで5日間連続取得奨励
  2019年度 2020年度 2021年度
一人当たりの時間外勤務平均時間数(時間/月) 18.9 20.0 20.8
一人当たりの年次有給休暇取得実績(日) 14.2 14.1 15.3
製造技術部門における取り組み

製造技術部門では、社員が「やりがい」を持って働き、競争力やエンゲージメントを高めていくことを目指し、「働く環境」「教育・育成」「業務効率化(DXの推進)」の視点で、本社と製造現場が連携して、多様で柔軟な働き方を推進しています。

働く環境
製油所・事業所において、「いつでも・どこでも・誰とでも」、時間・場所にとらわれず、従業員が自らの業務に最適で最も生産性が高い働き方を自律的に選択できる環境づくりを目指し、ABW(Activity Based Working)の考え方を取り入れた執務スペースのリノベーションを行い、運転、保全、スタッフが一体となったハイブリット勤務の推進を図っています。
教育・育成
運転部門のPE(プロダクションエンジニア)については、新たにEX(エキスパート)制度を導入し、新たなCDP(キャリア開発プラン)や等級別成長目標を整備し、キャリア構築の多様性を意識した育成制度を策定、2021年度から開始しました。保全部門のME(メンテナンスエンジニア)については、現場に即した保全技術力の向上、育成強化、モチベーション向上のため、装置・機種の専門家として製油所・事業所で活躍する保全技術者の任命制度「保全主任制度」を設け、2023年度より運用を開始しました。
業務効率化(DXの推進)
2022年、製油所・事業所のDX活動を統括・推進する事業構造改革・DX推進室を千葉事業所に設置し、DX活動を通じて業務効率化を進め、最終的には各所が自らDXを活用できる強い人財育成と職場づくりを目指しています。その具体的な取り組みの一つとして、製油所・事業所で行われる定期補修に係る工事計画~実行~評価の一連の業務の効率化を目的とした「SDMくん」(Smart Digital Maintenance:保全業務支援システム)を開発・各所へ展開し、情報の電子化、一元管理、業務フローの整流化・効率化を図っています。今後は、検査計画~実行~評価業務へ機能を拡張する予定であり、設備信頼性向上につながることを期待しています。
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