Intellectual Property 知的財産

研究開発の具体的な取り組み

オープンイノベーションの推進

先進マテリアルの開発加速やコンビナートの「CNXセンター」化の実現のために、社外の知を積極的に活用するオープンイノベーションを推進しています。

  1. 先進マテリアルの開発加速や製油所・事業所の「CNXセンター」化の実現をミッションとする「技術・CNX戦略部」は、技術領域のオープンイノベーションを統括し、社外連携を加速・推進するとともに、当社グループが保有する技術を事業部横断的に連結しています。
  2. ベンチャーキャピタルが運営するファンドに参画し、国内外のベンチャー・スタートアップが持つ技術シーズの探索に取り組んでいます。2020年11月にはスイスのクリーンテック系ベンチャーキャピタルEmerald Technology Ventures(本社:スイス チューリッヒ)が運営するオープンイノベーションファンドへの出資を行いました。
  3. 2020年4月に東京工業大学に開設した次世代材料創成協働研究拠点にて、次世代材料の創成と人材育成に取り組んでいます。
出光興産, 株式会社ディ・エフ・エフ

CIS太陽電池の技術開発

ソーラーフロンティア(株)厚木事業所では、CIS太陽電池に関する最先端の研究開発を行っており、研究および商業生産レベルの両面でエネルギー変換効率の向上を目指すとともに、新たな用途を開発し、市場開拓の可能性を持つ先進的な次世代製品の開発にも取り組んでいます。

2019年1月には、NEDOとの共同研究を通して、カドミウムを含まないCIS太陽電池(CdフリーCIS太陽電池)のセル(約1cm2)において、CIS太陽電池の世界最高記録となるエネルギー変換効率23.35%を達成しました。今回の記録は、カドミウムを含むCIS太陽電池セルの最高変換効率22.9%(2017年11月に同社が達成)を約0.4ポイント上回り、全てのCIS太陽電池セルにおいて世界最高の変換効率となるものです。基礎技術の応用により、パネルの高出力化による低コスト化の実現に取り組むとともに、環境に優しく経済性の高い製品をお客さまにお届けできるよう努めています。

写真
出光興産, 株式会社ディ・エフ・エフ

太陽光発電の主力電源化の推進に向けた新技術の開発

NEDO「太陽光発電主力電源化推進技術開発/太陽光発電の新市場創造技術開発」事業において、太陽電池の設置場所拡大へ向けた新技術の開発を進めています。特に、一般の電気自動車に太陽電池を搭載するための新技術開発として、自動車形状に搭載可能で高効率・低コストを実現する太陽電池モジュールの開発を目指した取り組みを、当社を含む複数の機関が連携・協力し実施しています。この太陽電池モジュールの開発のうち、当社はCISボトムセルの技術開発を行っています。なお新技術開発は、当社の関係会社であるソーラーフロンティア(株)の「CIS太陽電池」(銅(Copper)・インジウム(Indium)・セレン(Selenium)を材料とする化合物系の太陽電池)の技術を応用しています。
出光興産, 株式会社ディ・エフ・エフ

産学融合による次世代材料の創成(東京工業大学と「出光興産次世代材料創成協働研究拠点」を発足)

当社と国立大学法人東京工業大学(以下、東工大)は次世代材料の創成を目的として、2020年4月1日に「出光興産次世代材料創成協働研究拠点」(以下、「出光協働研究拠点」)を東工大すずかけ台キャンパス内に開設しました。2000年代初頭より高分子材料分野を中心に幅広い領域で共同研究に取り組み、新規繊維・フィルム材料開発をはじめとして優れた成果を上げてきました。今回新設した「出光協働研究拠点」は、これまでの個別共同研究の枠を超え、「組織」対「組織」の連携により大型で総合的な研究開発を推進し、新たな価値創造を目指した次世代材料の創成と人材育成に取り組みます。
当社と東工大は、幅広い分野で高機能材料事業(潤滑油・機能化学品・電子材料・アグリバイオなど)を展開する当社の強みと、物質・材料をはじめとする広い領域にわたり、高度な学術的知見と最先端の科学・工学技術を保有する東工大の強みを融合し、新たな価値創造に挑戦し続けます。

出光興産, 株式会社ディ・エフ・エフ

クラゲ(海月)由来コラーゲン・ムチンの活用

クラゲはその美しい姿で水族館の人気者ですが、漁業や沿岸企業の事業などに悪影響を与えることがあり、廃棄にも費用がかかるため、資源としての活用が世界的に望まれています。関係会社の(株)海月研究所(以下、海月研究所)は、クラゲを原料とした有用成分を活用する技術を発明しました。クラゲ由来コラーゲンには再生が難しいとされている表皮の再生促進効果が確認され、再生医療分野や美容分野での展開が期待されています。また、クラゲ由来ムチンは変形性膝関節症の治療薬としての可能性が期待されています。海月研究所では、化粧品、医療分野においてクラゲの活用を提案しているほか、クラゲのコラーゲンを関節の痛みを軽減する機能性食品素材にするための臨床試験も目指しています。クラゲを有効な素材として活用することで、循環型社会に貢献するとともに、ライフサイエンス分野の未来を創造し、世界の人々のQOL(Quality of Life)向上に貢献することを目指します。なお、海月研究所は、サーキュラービジネス視点の取り組みが「Circular Yokohama」に取り上げられているほか、事業がSDGsの取り組みに合致するとして、「かながわSDGsパートナー」にも登録されています。

  • ※Circular Yokohama(サーキュラーヨコハマ):横浜市内におけるサーキュラーエコノミーへの取り組みを紹介するプラットフォーム
出光興産, 株式会社ディ・エフ・エフ