Sustainable Procurement

サステナブル調達

サステナブル調達の考え方

当社では、適正な調達倫理に基づいた公平公正な調達を行うとともに、ビジネス競争力向上に貢献し、全てのステークホルダーに対し誠実な経営を行い、社会と企業の持続的発展を目指しています。この目的を達成するために調達基本方針ならびに調達活動に関する一般規程を定めています。
具体的には当社の業務に必要な資材、工事およびサービスを購入または借入する際の調達取引先の選定方針を定め、調達取引先に当社の調達活動に関する方針を理解していただくことにより、サプライチェーン全体で持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。

改善フロー
図
出光興産, 株式会社ディ・エフ・エフ

推進体制

当社グループは、企業理念および行動指針に基づき調達基本方針を定め、高潔な倫理観に基づく調達活動を通じサプライチェーン全体で「持続的発展が可能な社会」をお取引先と共創していくべく、サステナブル調達ガイドラインに基づき、調達部門が中心となって、取引先と緊密な連携をしながら進めています。

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サステナブル調達ガイドラインについて

企業を取り巻く環境は多様化しており、持続的発展を達成するためには一企業だけではなく、サプライチェーン全体を通じて社会的責任を果たすよう、各企業が積極的に取り組んでいくことが期待されています。当社グループは、企業理念および行動指針に基づき調達基本方針を定め、高潔な倫理観に基づく調達活動を通じサプライチェーン全体で「持続的発展が可能な社会」を取引先と共創します。この責任を果たすべく、国際規格ISO26000(社会的責任に関する手引)およびISO20400(サステナブル調達に関する手引)と、SDGs(持続可能な開発目標)、国連グローバル・コンパクトの10原則を参考に、①組織統治、②人権、③労働慣行、④環境、⑤公正な事業慣行、⑥消費者課題、⑦社会貢献の観点から、独自のサステナブル調達ガイドラインを策定しました。取引先とサステナビリティに関する取り組み状況について情報交換を行い、相互のレベルアップに努めています。

調達情報

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取引先へのサステナブル調達自己評価の実施

サプライチェーン全体を通じてサステナブル調達を推進するため、主要取引先のサステナブル調達への取り組み度合いに関する独自調査を2019年から開始しました。サステナビリティ戦略室、調達部および一部の部門の協働により、「サステナブル調達ガイドライン」に基づく主要調達取引先に、「組織統治」「人権」「労働慣行」「環境」「公正な事業慣行」「消費者課題」「社会貢献」の7分野35項目からなる「サステナブル調達自己評価表」を送付し、自己評価を依頼しました。2019年度は主要取引先約300社に対して調査を実施し、2020年度は96社に対して改善をお願いするべく、対話を実施しました。自己評価の結果をフィードバックするとともに、懸念される事象がある場合は取引先との対話を通じて当社が一緒に改善・解決に当たるなど、サプライチェーン全体でのリスク低減を行っています。本調査は3年に1回繰り返し実施し、継続的改善を行っていく予定です。
当社のサステナブル調達の取り組みは始まったばかりですが、社会・取引先・当社がトリプルウィンとなることを目指して活動していきます。

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サプライヤーとの対話実績(2020年度活動)

サステナブル調達ガイドラインに準拠したアンケート35項目について各設問5段階評価で各サプライヤーにご回答いただいた結果、1つ以上の項目で評価1(最も悪い)であるサプライヤー(レベル1)との対話を優先的に実施し、続いて、1つ以上の項目で評価2(2番目に悪い)であるサプライヤー(レベル2)について実施しました。

  • 対象となった企業の数: 124
  • 対話済企業の数: 96

各サプライヤーにおいては対話を通してレベル1を回避するための改善が図られています。なお、改善に当たっては、「取引先の窓口設置」や「サイバーセキュリティレターの共有」等当社で既に実施している取り組みをお伝えする一方で、サプライヤーからのリクエストに対しても真正面から向き合い、「サステナブル調達」の取り組みを行っております。
2021年度は、1つ以上の項目で評価2(2番目に悪い)であるサプライヤー(レベル2)28社を対象に継続して対話を実施する計画としております。

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サプライヤーに対する研修

当社のサステナブル調達と人権基本方針に関する考えをお伝えしながら、相互理解を深めるように努めています。具体的には「コンピューターネットワークの脅威に対する防御」の観点で当社の「サイバーセキュリティレター」を要望があった取引先と共有したり、サプライチェーンの通報窓口を設けたりするなどの改善を行っています。また、必要に応じて、各種規程類作成のためのひな形提供や生物多様性に関する社内教育の実施など、各社の課題解決へのサポートも行っております。

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社会・環境基準による新規取引先の選定

当社では、取引先の皆さまとの協働を通じて、サプライチェーン全体で社会的責任を果たしていくことも調達活動の一環として、社内勉強会で伝えています。そのうえで、新規の取引先を選定していく際にも「サステナブル調達ガイドライン」に沿った選定を行っています。

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パートナーシップ構築宣言の公表

当社は、2022年6月7日に経団連会長、日商会頭、連合会長および関係大臣(内閣府、経産省、厚労省、農水省、国交省)をメンバーとする「未来を拓くパートナーシップ構築推進会議」の趣旨に賛同し、当社の「パートナーシップ構築宣言」を公表しました。「パートナーシップ構築宣言」とは、サプライチェーンの取引先や価値創造を図る事業者の皆様との連携・共存共栄を進めることで、新たなパートナーシップを構築することを宣言するものです。
当社は2021年10月に「出光グループ サステナビリティ方針」を制定しており、2030年ビジョンとして掲げる「責任ある変革者」として、パートナーの皆様と一体となって、サプライチェーン全体での持続可能な社会の実現に貢献します。

パートナーシップ構築宣言ロゴ
出光 パートナーシップ構築宣言

当社は、サプライチェーンの取引先の皆様や価値創造を図る事業者の皆様との連携・共存共栄を進めることで、新たなパートナーシップを構築するため、以下の項目に重点的に取り組むことを宣言します。

  1. サプライチェーン全体の共存共栄と規模・系列等を超えた新たな連携
    直接の取引先を通じてその先の取引先に働きかける(「Tier N」から「Tier N+1」へ)ことにより、サプライチェーン全体での付加価値向上に取り組むとともに、既存の取引関係や企業規模等を超えた連携により、取引先との共存共栄の構築を目指します。
    (個別項目)
    〇オープンイノベーションを利活用した企業間連携や、脱・低炭素化技術の共同開発に取り組む。
  2. 「振興基準」の遵守

    親事業者と下請事業者との望ましい取引慣行(下請中小企業振興法に基づく「振興基準」)を遵守し、取引先とのパートナーシップ構築の妨げとなる取引慣行や商慣行の是正に積極的に取り組みます。

    1. ① 価格決定方法
      不合理な原価低減要請を行いません。取引対価の決定に当たっては、下請事業者から協議の申入れがあった場合には協議に応じ、労務費上昇分の影響を考慮するなど下請事業者の適正な利益を含むよう、十分に協議します。取引対価の決定を含め契約に当たっては、親事業者は契約条件の書面等による明示・交付を行います。
    2. ② 手形などの支払条件
      下請代金は現金で支払います。手形で支払うことはありません。
    3. ③ 知的財産・ノウハウ
      知的財産取引に関するガイドラインや契約書のひな形に基づいて取引を行い、片務的な秘密保持契約の締結、取引上の立場を利用したノウハウの開示や知的財産権の無償譲渡などは求めません。
    4. ④ 働き方改革等に伴うしわ寄せ
      取引先も働き方改革に対応できるよう、下請事業者に対して、適正なコスト負担を伴わない短納期発注や急な仕様変更を行いません。災害時等においては、下請事業者に取引上一方的な負担を押し付けないように、また、事業再開時等には、できる限り取引関係の継続等に配慮します。
  3. その他
    当社は、「サステナビリティ方針」を定めており、パートナーの皆様と一体となって、サプライチェーン全体での持続可能な社会の実現に貢献します。

2022年6月7日
出光興産株式会社
代表取締役社長
木藤 俊一

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