2021年6月、関西電力(株)、(株)関電エネルギーソリューションと共に「再生可能エネルギーアグリゲーション実証事業」を開始しました。この実証事業では、①不安定な発電量を予測しつつ、②複数の太陽光発電や風力発電を組み合わせることでそれぞれの不安定さを均し、③それでも発生する不安定さは蓄電池でカバーする、といった方法を検証。需要と供給のバランスを最適化する技術の構築を目指しています。
3社が保有する再生可能エネルギー発電所のデータを蓄積し、気象情報など、さまざまなデータと組み合わせた発電量予測の精度を検証します。また、発電量予測から作成した発電計画と発電実績が同時同量となるように、再生可能エネルギー発電設備の出力変動に対応して蓄電池の出力を調整できることを確認します。
本実証事業を通じて、DER(蓄電池等の分散型エネルギーリソース)を活用した安定かつ効率的な電力システムの構築と、
再生可能エネルギーの普及拡大への寄与を目指し、2050年のカーボンニュートラル社会の実現に貢献してまいります。
当社およびソーラーフロンティア(株)は、日産自動車(株)と共に、独自のダイナミックプライシング※1を活用したEV充電サービスの実証事業に取り組んでいます。
3社は、EV※2やPHV※3などの電動車の普及がさらに進む将来に向け、電力負荷の低減や平準化を目的として本実証に取り組みます。本実証で再生可能エネルギーを効果的にEV充電に活用することや、電力需要が高まる時間を避けた充電を可能にする仕組みを検証し、カーボンニュートラルの達成と持続可能な電力インフラの実現に貢献することを目指します。
EVの「日産リーフ」を保有する実証参加者に対し、スマートフォンのアプリを通じて、時間帯ごとに異なる充電のインセンティブ(電気料金の割引)をお知らせします。これにより、再生可能エネルギーの主力電源である太陽光パネルが発電する昼間や、電力需要の低い深夜などにEV充電を促します。併せて、参加者の行動変容やアンケート結果を分析し、実効性や実現可能性を検証します。
2021年3月より、日本ユニシス(株)と共に、EVおよび蓄電池の充放電制御を最適化する実証試験を開始しました。本実証試験では、建物の電力需要、太陽光発電量、EVの稼働状態、卸電力市場動向などの予測値を基に、太陽光、EV、蓄電池を組み合わせたエネルギーマネジメント技術の開発を目指します。
本実証試験は、関係会社であるソーラーフロンティア(株)の国富工場(宮崎県)で実施しています。事務所の電力需要、ソーラーカーポートの発電量、複数台のEVの稼働状態予測などを基に、EVおよび蓄電池の最適な充放電計画を事前に作成し、太陽光、EV、蓄電池などの複合制御を行う技術を確立することで、電力需要家のコスト低減や小売電気事業者の調達コスト低減等を実現します。試験には、ソーラーフロンティアの保有資産(事務所、業務用EV)や製品(蓄電池、EV充放電器、EV充電器、ソーラーカーポートなど)を活用しています。
本実証試験を通じて、今後のEV /PHEV普及による運輸部門の低炭素化や電力の安定供給、太陽光などの再生可能エネルギーのさらなる導入拡大を目指します。